しりとりタイル Shiritori Tile
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しりとりの起源と歴史

多くの人が遊んだことのある、しりとり。
この遊びがいつ生まれたのか、考えたことはありますか。
たどっていくと、千年ちかい言葉遊びの歴史が見えてきます。

しりとりの歴史 年表

時代できごと
平安時代ごろ「文字鎖(もじぐさり)」=前の句の最後の字を次の句の頭に置いて和歌を連ねる遊び
江戸時代言葉遊びとして独立。「尻取」の呼び名が文献に見える(1773年の書物に「尻取の卷」)
幕末〜明治「牡丹に唐獅子 竹に虎」で始まるしりとり唄などがもてはやされる
現代口伝えの遊びから、アプリやオンラインゲームへ

名前の由来は「尻を取る」

しりとりは漢字で「尻取り」と書きます。
前の言葉の尻(末尾の文字)を取って、次の言葉の頭に使うから「尻取り」です。
遊び方がそのまま名前になった、とても素直な命名だといえます。

ルーツは平安時代ごろの「文字鎖」

しりとりの源流とされるのが、平安時代ごろに行われていた「文字鎖(もじぐさり)」です。
前の句の最後の文字を、次の句の頭に置いて和歌をつないでいく、貴族たちの優雅な言葉遊びでした。
「言葉の尻を取って次へつなぐ」という発想そのものは、この頃にはすでにあったことになります。
時代が下った室町時代の終わりごろには、源氏物語の巻名をこの方式で連ねた「源氏文字鎖」も作られ、巻名を覚える工夫にもなりました。

江戸時代に「遊び」として広がる

文字鎖が和歌の技法から離れて、純粋な言葉遊びになったのは江戸時代とされています。
「尻取」という呼び名が文献に現れるのもこの時代で、1773年(安永2年)に刊行された書物の目録には「尻取の卷」の名が見えます。
この頃には、遊びとして広く知られていたことがうかがえます。

幕末に流行した「しりとり唄」

江戸の終わりごろには、節をつけて言葉をつないでいく「しりとり唄」が流行しました。
有名なのが「牡丹に唐獅子 竹に虎」で始まるもので、手まり唄などとして歌われてきました。
牡丹と唐獅子、竹と虎のように取り合わせの良いものを次々につないでいく形で、ただの言葉遊びを超えた、耳で楽しむ文芸になっていました。
この時期が、しりとり文句の流行の頂点だったともいわれます。

「ん」で終わると負け、はいつから?

おなじみのこのルールが、いつ固まったのかははっきりしていません。
ただ、理屈としてはよくできています。
「ん」から始まる言葉は日本語にほとんど無いのに、「ん」で終わる言葉は日常にあふれている。
だから、うっかりミスによる決着が自然に生まれ、ゲームがだらけません。
偶然の産物だとしても、絶妙な終了条件だと思いませんか。

ルールは今も変わり続けている

現代でも、濁点や伸ばし棒の扱いは家庭や地域でばらばらです(しりとりのルール一覧)。
お題を決める縛りしりとりや、絵だけでつなぐ絵しりとりのような変化形も次々に生まれています。
千年ちかく続く遊びなのに、いまだにルールが揺れて進化し続けている。そこがしりとりの面白いところです。

世界にも似た遊びがある

言葉をつないでいく遊びは日本だけのものではありません。
英語圏には「ワードチェーン」と呼ばれる、つづりの最後の文字でつなぐ遊びがあります。
ただし「ん」に当たる終了条件が無いため、決着のつけ方を別に決めて遊びます(英語のしりとり)。

そして現代:デジタルのしりとりへ

口伝えの遊びだったしりとりは、いまではアプリやオンラインゲームにもなりました。
平安貴族が文字をつないで遊んだのと同じことを、私たちはスマホでやっている。そう考えると、感慨深いですね。

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※歴史の記述はコトバンクなどの辞典・事典類を参考にしています。年代や経緯には諸説あります。

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