しりとりは、思いついた言葉を言うだけの遊びに見えます。
でも勝ち負けを大きく左右するのは、相手にどの文字を渡すかです。
しりとりタイルの辞書約15万語のデータをもとに、勝つための考え方を4つにまとめました。
勝ち負けが決まる仕組み
しりとりで負けるのは、主に「ん」で終わる言葉を言ったときと、言葉が出てこなくなったときです。
「ん」のうっかり負けは、言う前に最後の文字を確かめれば防げます。
残る勝負どころは、相手を言葉に詰まらせられるかどうかです。
そのために、文字ごとに次の2つの数を考えます。
- 使える言葉:その文字で終わる言葉。多いほど、その文字を相手に渡しやすい
- 返し手:その文字で始まる言葉。少ないほど、受け取った相手が困る
使える言葉が多く、返し手が少ない文字ほど、攻めに向いています。
コツ1:返し手の少ない文字を渡す
代表が「る」です。
「る」で終わる言葉は、「る」で始まる言葉の約15倍あります。
ボール・テーブル・ホテルと、身近なカタカナ語だけでも「る」で終わる言葉はすぐ見つかります。
くわしい数字や、ほかの文字との比べ方は「る攻め」の記事にまとめました。
コツ2:渡したあとに返ってくる文字まで考える
攻めは、相手が返したところで終わりではありません。
相手の返した言葉の最後の文字が、今度は自分に回ってきます。
たとえば「る」を渡して、相手がルーペと返してきたら、次は自分が「ぺ」から始める番です。
濁点を区別するルールなら、「ぺ」で始まる言葉は371語しかなく、今度はこちらが苦しくなります。
ペット・ペダル・ページのような「ぺ」の言葉をいくつか用意しておけば、攻め返されても次の一手が出ます。
反対に、相手がルーツと返せば「つ」、るつぼと返せば「ぼ」が回ってきます。
どちらも始まる言葉が1,000語以上あるので、こちらは楽に返せます。
「る」を渡すときは、相手がよく使いそうな「る」の言葉と、その最後の文字まで思い浮かべておくと、一歩先を読めます。
コツ3:自分が困る文字の言葉を覚えておく
攻めるのは相手も同じです。
どのルールで遊んでも返し手が少ないのが、「る」(418語)と「ぬ」(358語)です。
「ぬ」は回ってくること自体は少ないものの、来たときに困らないよう、いくつか覚えておくと安心です。
| 回ってきたら | 覚えておきたい言葉の例 |
|---|---|
| る | ルール(もう一度「る」を返せる)・ルーペ(濁点を区別するなら「ぺ」を返せる)・ルビー |
| ぬ | ぬいぐるみ・ぬりえ・布地 |
「る」への返し方でいちばん強いのはルールです。
「る」で始まって「る」で終わるので、攻めてきた相手にそのまま「る」を返せます。
ルーツやるつぼでも返せますが、コツ2のとおり、相手を楽にしてしまいます。
濁点を区別するルールなら、「ず」も覚えておきたい文字です。
「ず」で始まる言葉は245語で、ぢ・づのような特殊な文字を除くと、いちばん少なくなります(頭痛・図形・ずぶ濡れなど)。
「ぺ」「ぞ」「ぴ」も、濁点を区別するなら始まる言葉が500語に届きませんが、区別しないなら「へ」「そ」「ひ」からも返せます。
このうち「ぺ」は、コツ2のようにルーペで回ってくることがあるので、気にしておきましょう。
コツ4:ルールの違いを味方にする
どの文字が強いかは、遊ぶルールによって変わります。
始める前に決めたルールを、自分の作戦に合わせて考えておきましょう。
- 濁点を区別するかどうか:区別するなら「ず」で終わる言葉が攻めになります。区別しないなら「す」から返せるので、効きません(くわしくは濁点ルール)。
- 伸ばし棒を無視するルール:「ー」で終わるカタカナ語は、「た」「り」「い」を渡すものが上位を占めます。どれも返し手が多い文字なので、攻めには向きません(くわしくは伸ばし棒のルール)。
- 伸ばし棒を母音にするルール:「ー」で終わるカタカナ語の8割以上が、「あ」か「い」を渡します。相手を助けやすいので、「ー」で終わる言葉は控えめにするのが得策です。
番外:子どもと遊ぶときは手加減を
小さな子どもと遊ぶときは、勝ちにいくより、続けて楽しむことを優先したいところです。
そんなときは、返し手が多い文字を渡してあげましょう。
しりとりタイルの辞書では、「し」で始まる言葉がいちばん多く、1万語を超えます。
「か」「き」「こ」「あ」も、それぞれ5,000語を超えます。
たとえば動物の名前なら、「る」で終わる「あひる」ではなく、「し」で終わる「いのしし」を選ぶ、という具合です。
同じ動物でも、終わりの文字を選ぶだけで、相手はずっと言葉を探しやすくなります。
よくある質問
Q. 最強の言葉はありますか?
A. どんな相手にも必ず勝てる言葉はありません。
ただ、「る」で終わる言葉は相手を困らせやすく、勝負を決める場面でよく使われます。
Q. 「る攻め」は反則ですか?
A. 反則ではありません。
ただ、同じ文字ばかり狙うと場の空気が悪くなることもあるので、家族や友達と遊ぶときは、ほどほどにしておくのがおすすめです。
Q. 先に言う人と後に言う人、どちらが有利ですか?
A. どちらが有利とは言い切れません。
最初の言葉を「しりとり」にして「り」から始めるなら、「り」で始まる言葉は2,500語以上あるので、最初に答える人が困ることはまずありません。
しりとりタイルでは、作戦の向きが逆になる
しりとりタイルは、手札の文字を含む言葉でしりとりをつなぎ、決まったターン数のうちに高得点を目指す、ひとり用のパズルゲームです。
次の言葉は、自分が直前に言った言葉の最後の文字から作ります。
つまり、文字を渡す相手は自分自身です。
そのため、ここでは「る」のような返しにくい文字で終えると、次の自分が苦しくなります。
反対に、「し」や「か」のように始まる言葉が多い文字で終えておくと、次のターンで手札の文字を含む言葉を見つけやすくなります。
渡す文字を考える作戦は、向きを変えればそのまま役に立ちます。
※語数はしりとりタイル辞書(約15.3万語・2026年10月時点)の実測値です。